‘復職支援デイケア(リワーク)のブログ’ カテゴリー
活動記録のご紹介
2018年7月17日
みなさま、こんにちは。
今回のブログでは、「活動記録」についてご紹介します。
「活動記録」とは、睡眠や食事などの生活習慣や、あらゆる活動に伴う気分の変化を記録し、観察するためのツールです。
↑ クローバーで使っている活動記録です
私たちは、1日のうちに色々な活動をしていて、それに伴い気分の移り変わりも経験しています。あまりに当たり前のことなので意識を向ける機会は少ないのですが、「活動記録」はそれらを振り返る材料となります。書き続けていくうちにデータが溜まり、自分の生活習慣が乱れたきっかけや、落ち込んだ気分を回復させる活動などを掴むことができます。そして、それは生活に変化を起こしていくためのヒントとなります。
(ちなみに…うつ病に効果がある行動活性化療法では、この活動記録を活用して、落ち込みを持続させる活動を減らし、楽しい/嬉しい/気持ちいい等の感情が得られる活動を増やしていきます。気分が乗らないから活動しない“気分主体”ではなく、まず活動して生活を組み立てていく“活動主体”で生活を組み立て、毎日の充実感を高めていきます。)
クローバーでは、毎週金曜日にお互いの活動記録を共有する「1週間の振り返り」を実施しています。20分ほどの時間を設け、それぞれの1週間を自由に発表します。上手くいかなかったり落ち込んだりしたこと、嫌な気分を引きずらないために取った対処法、嬉しかったことなどなど…。
周りからは「生活リズムが安定していてすごい!」「翌日には落ち込みが回復しているけど、どんなセルフケアをしたんですか?」などのコメントや質問が出ます。とても和気あいあいとした雰囲気で、20分はあっという間です。
こうして、お互いにコメントや質問をしあうことで、自分の1週間を色々な視点から振り返ると同時に、来週新しく取り入れてみたいことや意識したいこと、引き続き習慣としたいことなどを考えることができます。
1人ではなかなか見つからない新たな気づきを得られることは、集団による治療効果の大きな魅力の1つだと思います。
クローバーのプログラムに興味を持って頂けましたら、ぜひ一度見学におこしください。
SSTのご紹介
2018年6月1日
みなさま、こんにちは。
今月のブログでは、クローバーの主要プログラムの1つであるSST(Social Skills Trainingソーシャルスキルトレーニング;社会生活技能訓練)についてご紹介します。
SSTの時間では、難しかったり苦手だったりする場面を取り上げ、
“自分らしさを活かしたコミュニケーション方法とはどのようなものか”、
“どのような工夫をすれば心の葛藤を溜めずにすむのか”
…などについて、ロールプレイ(実際にやってみること)などの練習を取り入れながら、参加者のみなさんと考えていきます。例えば、これまでのSSTでは、『部下に仕事を任せる』、『上司に悩みを相談する』、『家族に日頃の感謝を伝える』などの場面を取り上げてきました。
クローバーのSSTは3ヶ月1クールで行っており、以下の2つから構成されています。
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・集団SST:
誰もが経験するであろう1つの場面を設定し、皆でディスカッション及び練習を行う。
・個別SST:
発表者1名が取り組みたい場面を設定し、皆でディスカッションする。
発表者が練習する。
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ある集団SSTの回では、『復職前の上司への挨拶』を場面設定して行いました。
内容をご紹介します。
まず、この場面で起こりがちな気持ちや考え、行動について皆で出し合い、共有します。
そして、これらの葛藤を減らすために工夫できることを検討し、自分がやってみたい工夫を取り入れたロールプレイを行っていきます。
写真からは伝わりにくいかもしれませんが、とっても和気あいあいとした空気です!
集団SSTでのロールプレイはペアを組んで行いますが、その後には”良かった点”や”気になったところ”など、お互いについてフィードバックし合う時間もとっています。
参加者のみなさんからは、「他者からの客観的かつ率直な意見がもらえるため参考にできる」「自身のコミュニケーションについて新たに気づくきっかけになる」といった言葉を頂いています。
SSTをはじめとして、リワークプログラムにご興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度見学におこしくださいませ。
(見学希望の方は、このページの上方にある、クリニックの電話番号へお電話をお願い致します)
新年度のご挨拶
2018年4月2日
みなさま、こんにちは。
4月になり、新年度が始まりました。満開の桜にうららかな陽気、つい心が躍ります。
そんな春の訪れを感じる一方で、年度末・年度初めは、仕事上でも別れと出会いの季節であったり、様々な行事や業務が重なって忙しくバタバタしたり…
気持ちがそわそわしやすく、疲れがたまりやすい時期ではないでしょうか。
これは“仕事をしている時の季節感”ともいえると思いますが、クローバーに通われているみなさまは、復職が近づくにつれこの感覚を取り戻していきます。
週5日クローバーへ来所し、プログラム参加を継続していると、体力や集中力が回復していきます。そして、似た境遇の仲間との交流や、スタッフとの面談で自分自身を振り返る作業をこなす中で、表情がだんだん明るくなり、自信がつき、休職した当初は考えられなかったことにも向き合えるようになっていきます。
つまり、復職に向けての準備が少しずつ整っていくのです。
(見学にいらした方には、クローバー利用期間について“最低3ヶ月、平均半年”とお伝えしていますが、これはリワークのプログラムを土台として準備が整っていくまでの目安としてご案内しています。利用期間は人によって本当にばらばらです)
クローバーが、みなさまの復職に向けての過程を応援し、サポーターとして機能する場所であれたら幸いです。
今年度も、どうぞよろしくお願い致します。
今の時期は、季節の変わり目ということもあり、体調を崩してしまう方が少なくありません。
花粉症の方には辛い季節でもあります。
みなさま、どうぞご自愛ください。
土曜日プログラム“座談会”のご紹介
2018年3月6日
みなさま、こんにちは。
今回は、今月より新たに始まった土曜日のプログラム、”座談会”についてお知らせします。
クローバーでは、平日に加え、第1・3・5土曜を開室しています。
土曜日は主に、クローバーを卒業して復職された方が、フォローアップの場としてご利用されています。
座談会とは、仕事・私生活の悩み、病気のあれこれ、誰かに聞いてほしい・意見がほしい話題など、メンバーのみなさんがアイデアを出し、みなさんが話したいことを自由に話すことができるプログラムです(体験発表会に参加された事がある方は、第2部のチームディスカッションのようなものをイメージして頂ければと思います)。
午前(10:30~11:15)、午後(14:00~14:45)、それぞれの部で行っています。
クローバーを卒業して無事に復職された後も、日々の悩みは尽きないものだと思います。身体だけではなく、心が疲れきってしまうこともあるでしょう。
そんな時にクローバーに来て、自分と似た境遇を経験してきた方々と気軽にお話ししてみると、ずいぶんと気分がスッキリして楽になれるものです。
気持ちを素直に話したり、愚痴を聞いてもらったり、共感してもらったり、違う視点からアドバイスをもらったり・・・。3/3の座談会でも、参加してくださったみなさんの笑顔がたくさん見られました。
土曜日の座談会を、日々の心の疲れをリセットし、元気に働き続けていくためのツールとして、上手に活用してくださいますと嬉しく思います。
みなさんのご参加をお待ちしています!
(もちろん、OB・OGの方に話を聞きたい・聞いてほしいクローバー現役生の方の参加も大歓迎です!)
クローバー現役生による発表会
2018年1月29日
みなさま、こんにちは。
今年もよろしくお願い致します。
クローバーでは、復職間近の方が、休職中に取り組んできたことのまとめを発表する機会を不定期で設けています。これは、クローバー現役生による発表であり、クローバー卒業生による体験発表(2017年9月のブログ参照)とは異なるものです。
発表者の方には、クローバーで自分自身が行ってきた取組みについて、人前で発表する形にしてまとめて頂きます。そのようにして振り返ることで、再発防止に繋がるどんな気づきがあったのか、復職に向けて何を得ることができたのか、休職直後から現在までに心境の変化などを整理することができます。
また、自分と近い立場の方による発表は、他のクローバー現役生にとっては参考になり、刺激を受ける大変意義のある機会となっています。そして、聴衆からのフィードバックを受けることで、発表者も復職への自信をつけることができます。
今回もたくさんの質問や感想が寄せられ、非常に盛り上がりました。
発表者の方、資料作成および発表、お疲れ様でした。
クローバーでは、随時、見学希望を受け付けております。
興味を持ってくださった方がいましたら、クリニックまでご連絡頂けますと幸いです。